フジテレビ

結婚できない男 第11話(フジテレビ)俺は花柄が嫌いだ!!

自分のポリシーを曲げてまで仕事は引き受けない!クライアントの要望を拒否する桑野

ある日、部下の英治(塚本高史)と模型を見ながら、プランを練っている桑野(阿部寛)。
そこへ、摩耶(高島礼子)が事務所にやって来た。なんでも、クライアントが「キッチンとリビングの壁紙を花柄にしてほしい」と要望しているというのだ。
しかし、桑野は「花柄はこの世で最も嫌いなトップ5だ」と言って断る。そういうメルヘンな家を造りたいなら、俺のいないところでやってくれと、桑野は断固拒否した。

みちるはストーカーからの不気味なメールが毎日届き、困っていた

一方、みちる(国仲涼子)の元に、最近ストーカーらしき相手から不気味なメールが何通も届いていた。
夏美(夏川結衣)にそのことを相談するみちる。夜道をみちる一人で帰らせることに不安を覚えた夏美は、マンションの廊下で遭遇した桑野に一緒に帰ってもらうよう提案する。
自分にメリットがないから、と言いながらも、みちると一緒に帰ることを引き受けた桑野。

翌日、事務所で花のデッサンを見ながら、悩む桑野。花柄をあしらったデザインを見て軽い眩暈を起こす。
桑野のもとへやって来た摩耶は、自分の意見を通すだけでなく、注文に応じるのも建築家の仕事だ、と諭し、一応案を出してみるか、と前向きに検討を考える桑野。

みちるへのメールの犯人を確かめるが…

その日の夜、みちるをマンションまで送り届ける桑野。
ケンの散歩中、公園に乗り捨てられている自転車に乗り、ケンと遊ぶ桑野。するとそこへ警察がやって来て、その自転車は昨日盗まれたものだと容疑をかけられるものの、完璧なアリバイがある為、その誤解は解ける。
桑野は、みちるのストーカー被害を警察官に相談するが、まともに取り合おうとしない。何かあったら連絡を、と軽くあしらう警察官に、何かあってからでは遅いのだからちゃんとして欲しい、と強く言う桑野。

翌朝、壁紙の一部を花柄に変更した案を摩耶・英治に見せる。
しかし、花柄が大嫌いな桑野は、この案は自分のキャリアにはなかったことにしてくれと言って事務所を出た。

マンションの廊下で夏美と遭遇する桑野。みちるへの不気味なメールの犯人は、みちるが休みの日に友達と出かけたお化け屋敷の、ミイラ男ではないかと言う。
なんでも、みちるはそこで携帯を落とし、ミイラ男がそれを拾ってみちるへ届けたと言うのだ。

そして、それを確かめにお化け屋敷を訪れる桑野・夏美。ミイラ男に尋ねるが、自分にはアリバイがあるとしらを切る。結局、犯人は別にいるのではないかという話になり、話は振り出しに戻ってしまう。

桑野の花柄のデザインをネット上に晒されてしまい…

事務所に戻ると、桑野の花柄デザインがネット上に晒されていた。内装業者にデザイン画をコピーさせた英治を、桑野は強く批判し、英治は事務所を飛び出してしまった。
こんなことをしていたら、誰もいなくなるわよ、と摩耶に諭され、人付き合いの難しさに頭を抱える桑野。

桑野さんの味方だ、と英治に言われひとり涙する桑野

そんなとき、英治が怪我をしたらしいと摩耶から連絡があり、病院に駆け付けた。
英治は、桑野の花柄プランをネットに晒した内装業者を殴ろうとして、逆に殴られてしまったと言う。桑野に謝罪する英治に、桑野は殴りに行く奴があるか、と言う。

英治は、「自分のポリシーを曲げてまで花柄を入れることがどれだけ辛かったか、分かるから。俺、桑野さんの味方です。だから、俺のこと、いなくていいなんて言わないで下さい。」と言う。
その言葉に桑野は胸を詰まらせ、「トイレ」と言って、ひとり病院の屋上で涙する桑野。

英治のところへ戻ろうとふと目をやると、走って病院を出ていく夏美が屋上から見える。
桑野は気になり、夏美の後を追いかけた。後を追ってくると、夏美はみちるがいるファミレスへと入った。

そして中には…ミイラ男もいた。夏美が、「私、行ってくる。」と言うが、それを遮るように桑野が前に出る。
「やっぱりあんたか。」桑野が言うと、ミイラ男は、「なんのことかなー。」となお白を切る。桑野は、男の側に回り込み、「あの子は、僕のお隣さんで、あまり怖い思いさせたくないんですよ。」と言い、「二度と、あの子に近付くな。」と強く言った。

「僕はただ…」ハンカチで汗を拭い、狼狽する様子を見せるミイラ男。
桑野は更に続け、「二度とあの子に近付くな。メールも、出すな。」と、再度強く言った。
ストーカー男は「すみません」と足早に去って行き、桑野もまた英治のところへ戻っていった。

残されたみちるは、「私、桑野さんのこと好きになったかも…」と夏美に告げた。
これには夏美も、当の本人みちる自身も驚きを隠せなかった。

(2006年9月12日放送 )