客の要望により、設計変更を頼まれた桑野。しかし…
ある日、桑野(阿部寛)の事務所を訪れた摩耶(高島礼子)は、客の要望で100万円減額できるよう、桑野に設計の変更をして欲しいと頼む。
しかし桑野は、「それなら他の建築士を当たってもらえ」と言って、それを受け入れない。
仕事をするなら妥協は必要だ、と摩耶に言われるが、桑野はそれでは自分が設計する意味がない、と頑なだった。
桑野は自身の仕事に誇りを持っており、自身のコンセプトの元、絶対に妥協はしたくないと思っているのである。
その頃、桑野の母・育代(草笛光子)は、仮病を使って夏美(夏川結衣)の病院を訪問していた。
夏美と会話を交わし、すっかり夏美を気に入った光代は、息子である桑野のことを散々アピールした挙句、夏美のところへわざと忘れ物をして桑野と夏美を会わせようと画策する。
桑野はそんな育代に意図を感じつつ、育代の忘れ物を受け取る為、しぶしぶ夏美と待ち合わせる。
叔父のアメリカ赴任の間、部屋を借りているみちる。管理費等の請求に困っていたのだが…
一方、みちる(国仲涼子)は、マンションの管理費と修繕積立費の突然の請求に、頭を悩ませていた。
叔父がアメリカへの赴任中、借りている部屋だったのだが、当然叔父が支払ってくれるものと思い、滞納していたのだった。
みちるのそんな愚痴を、マンションのエレベーター前で遭遇した桑野にこぼす。
桑野は、育代が病院へわざと置いていった扇子を手渡す為、夏美とカフェで待ち合わせをするが、夏美が育代の扇子を忘れてきたことが分かった途端、帰ってしまう。
それは、育代の思い通りにはなりたくない、という桑野の抵抗だった。
英治(塚本高史)は、みちるとのことが彼女の沙織(さくら)にばれてしまい、3人で会うことになってしまう。
その際、みちるの様子が変だったことを気にかけ、桑野に相談する。
みちるが滞納している支払いのことを桑野が口にすると、英治は「お金を貸してあげたら」と提案するが、桑野は他人に金は貸したくないと拒否する。
一方の桑野は、先日摩耶に提案されたものの、断っていた設計変更を、コンセプトは変えずに減額できる案を作成し、摩耶と英治は桑野を見直した。
スナックでバイトをするみちるを見かけてしまった桑野。親切心のつもりでお金を渡すが、…
その夜、桑野はスナックから出てきたみちるを見かける。酔っ払い客に絡まれているのを柱の陰から見ていた桑野は、後日、みちるの部屋を訪ねる。
みちるに、封筒に入ったお金を差し出し、「困っているのを見たくないから」と言う。
しかし、スナックで働くみちるを見かけたことを話すうちに、いつものごとく失言を繰り返してしまい、桑野の数々の失言に怒ったみちるは封筒ごとお金を桑野に投げつける。呆然と立ち尽くす桑野。お金を拾い、部屋へ戻る。
管理費を払ってくれると叔父が約束してくれ、問題解消したみちる。桑野に対して愚痴をこぼす夏美は、意外にも桑野をフォローする。
困った桑野は、夏美に相談する。心配した夏美はみちるの部屋を訪れたが、叔父から電話があり、滞納分を支払ってくれることになったと分かり、問題は解消する。
ほっとしたみちるは桑野の数々の失言を思い出し、夏美に愚痴をこぼすのだが、それに対し夏美は「言い方とか、ムカつくことも多いけど、悪い人ではないと思う」と桑野をフォローする。桑野は偶然それを、ベランダ越しに聞いていた。
(2006年7月18日放送)