建築士として確かな腕を持ちながらも、その偏屈な性格ゆえ、未だ独身でいる桑野だが…
偏屈な建築家・桑野信介(阿部寛)。仕事の評価は高く、ルックスも悪くない。しかし、皮肉屋で偏屈なその性格ゆえ、40歳になっても独身の「結婚できない男」であった。
高級マンションに一人暮らし、1人きりで食事をして買い物をするという、気ままな独身生活を楽しんではいたが、どこか虚しさも感じ始めいた。
みちる(国仲涼子)は、常に恋愛をしていないと駄目で寂しがり屋な根っからの恋愛体質。愛犬をケンちゃんと呼び、この「ケンちゃん」という呼び名も、元彼の名前から取ったものである。ある夜、隣人の桑野の部屋から流れてくるクラシック音楽に苛立ち、苦情を言いに桑野の部屋を訪ねようとしたみちる。すると、音楽が止み、代わりに中から桑野のうめき声が。みちるがびっくりしているとドアが開いて中から、うずくまっている桑野が。
みちるは救急車を呼び、桑野の友人であり義弟・中川良雄(尾見としのり)が副院長を務める中川総合病院へ搬送される。桑野は下血があったものの、恥ずかしさから検査を拒み、腹痛が治まると女医の早川夏美(夏川結衣)が止めるのも聞かず帰宅してしまう。
早く孫の顔を見せて欲しいと願う母・育代。しかし桑野はやはり偏屈で…
桑野の母親・桑野育代(草笛光子)は、息子に、結婚して孫の顔を見せて欲しいと願うが、桑野はそれを拒否する。
ある日、建築工事の進捗状況を見に来ていた桑野は、設計図通りに工事を進めていない、と棟梁と言い合いになる。自分のこだわりが強く、意見を曲げない桑野。仕事はできるんだから、もう少し柔軟になれば生きやすくなるのにと、同僚で営業の沢崎(高島礼子)はいつも感じている…
40歳の誕生日の日に、こんな辱めを受けるなんて！
数日後、この日は桑野40歳の誕生日。みちるは、彼氏と喧嘩になり、やけ酒をして中川総合病院へ搬送される。夏美に点滴を打ってもらい、すっかり回復したみちる。すると、今度は桑野に、先日の痛みが再発し、またも中川病院に搬送される。夏美に服を無理やり剥ぎ取られ、検査を受ける。恥ずかしさから、ベッドの上で悶える桑野に、夏美は「誕生日おめでとうございます」と声を掛ける。
自分に素直になれず、仕事が忙しく、独身で恋人がいない夏美と、建築士としての腕は良いが偏屈で皮肉屋な桑野。互いに辛辣な言葉を交わし合う2人だが、今後どうなっていくのか…
（2006年7月4日放送）