半沢直樹、森山を伴い伊勢志摩へ。箕部幹事長の不正な錬金術を暴け
金融庁検査官を退任させられた黒崎駿一(片岡愛之助)から得た情報を元に、半沢直樹(堺雅人)は、セントラル証券時代の部下・森山雅弘(賀来賢人)を伴い伊勢志摩ステートの調査へ向かった。
半沢の同期である深尾貴洋(小松和重)が、伊勢志摩ステートのメインバンクである東京中央銀行伊勢志摩支店の副支店長を務めており、調査に協力してくれた。
伊勢志摩ステートの15年間の財務資料を調べると、進政党の箕部啓治(柄本明)幹事長は旧東京第一銀行から融資された20億円を、親族が経営する伊勢志摩ステートに丸ごと転貸していたことが判明。更に、伊勢志摩ステートがその20億円で大量の土地を購入したことも分かった。
箕部は伊勢志摩ステートに安値で購入させた土地に空港を誘致して土地の価格を意図的に吊り上げ、土地を転売して莫大な利益を得ていたのだ。箕部は伊勢志摩ステートを隠れ蓑に、政治力を悪用した不正な錬金術を行っていたのだ。
しかし、財務資料には、箕部を追い詰めるために必要な『伊勢志摩ステートから箕部に金が渡った証拠』が無かった。半沢は同僚の渡真利忍(及川光博)、森山らを伴い、東京中央銀行に戻り、その『証拠』を求めて調査を継続する。
決定的な証拠を探せ!助っ人黒崎元検査官が紀本常務を懲らしめる
半沢達は、『証拠』の隠し場所を銀行の書庫センターに保管されている荻窪西支店(架空支店)の段ボールだと睨み捜索に向かったが、段ボールは忽然と消えていた。紀本平八(段田安則)常務が奪ったのではと推測したが、防犯カメラの映像には、紀本の手先・灰谷英介(みのすけ)が資料の紛失に頭を抱える姿が映っていた。
段ボールは思わぬところにあった。なんと頭取の特命で秘密裏に箕部の不正を調査していた富岡義則(浅野和之)が銀行内の隠し部屋に隠していたのだ。半沢は隠し部屋に向かう富岡を尾行することで段ボールを発見することができたが、そこに『証拠』は無かった。
半沢を尾行していた紀本も隠し部屋に乗り込んで来て、段ボールを返すよう半沢に詰め寄るが、半沢が呼んだ助っ人・黒崎元検査官が現れ、紀本が賄賂を受け取った証拠を示すと、紀本は観念し「箕部に協力していたこと」と「『証拠』を地下5階の金庫に隠していること」を白状した。
半沢たちは急いで金庫に向かったが、既に『証拠』は無かった。半沢たちに同行していた福山啓次郎(山田純大)が上司の大和田暁(香川照之)常務に情報漏洩した為、一足先に大和田が奪い去ったのだ。
中野渡頭取の裏切り、箕部、大和田の土下座強要。やられたらやり返す。1000倍返しだ!
社用車のGPS情報を元に大和田の居場所を割り出し半沢が駆け付けると、大和田を伴った中野渡謙(北大路欣也)頭取が、『伊勢志摩ステートから箕部に金が渡った証拠』を事も有ろうに箕部幹事長に手渡していた。
半沢は裏切りにショックを受けながらも、中野渡に箕部と手を切るよう説得するが、中野渡は応じず、半沢を帝国航空担当から外し退出を命じる。さらに箕部が、「土下座して謝罪しないと銀行員でいられなくしてやる」と追い打ちをかける。大和田が半沢の体を押さえつけて無理やり土下座をさせようとするが、半沢は抵抗し箕部に向かって啖呵を切る。
「私を銀行員として抹殺したいのならどうぞご自由に。だが、銀行の正義を信じる全ての銀行員のために、この国の正義を信じる全ての国民のために、あなたの悪事はきっちり暴かせて頂きます。この借りはしっかり返しますよ。やられたらやり返す、倍、いや、3人まとめて1000倍返しだ!!」
(2020年9月20日放送)