半沢、銀行に復帰早々、帝国航空の再建案を指示される
東京中央銀行に復帰した半沢(堺雅人)は、中野渡頭取(北大路欣也)からの命令により、帝国航空の再建案を担当することになった。
銀行の役員会で、帝国航空の再建案について話し合う大和田(香川照之)。考えを問われた半沢は、帝国航空のメインバンクである開発投資銀行を味方につけることで、債権放棄を拒否しようと考えていることを主張する。
帝国航空を調査し、弱点に気づく半沢
半沢は部下の田島(入江甚儀)と共に、連日、帝国航空の現状を調査する。再建は厳しいという田島に対し、半沢は、各部署での教育が行き届いている為、挨拶も同様に行き届いていることに注目していた。これまでの経験から、倒産する会社は社外の人間に挨拶をしなくなるという現象を田島に伝えた。
だが、国内線の場所を探している客がいることを乗務員に伝えたところ、その乗務員が自ら案内するのではなく、係の者を呼びに行ってしまった。これが、縦割りの弊害だと言う半沢。
定期的にリニューアルしているという制服の採寸が行われる中、グレートキャプテンである木滝(鈴木壮麻)を紹介される半沢。機長である自分は経営面にはタッチしていない、それは自分の仕事ではないと言う。それに対し半沢は、部署の垣根を越えて問題を共有することで、再建の道が開けると指摘する。帝国航空社長の神谷(木場勝己)の話ですら聞こうとしない木滝だったが、話を聞くと言う。
半沢が作った帝国航空再建案とは…
2週間後、帝国航空の再建案を作成した半沢。それは経営陣の待遇の大幅削減や人員整理に加え、パイロットの待遇の見直し等が盛り込まれたものだった。これに対し神谷達は強く反発する。このままでは政府から再建が不可能であることを指摘されるだけだと告げる半沢。帝国航空を内側から変えていくという姿勢を示すべきだと半沢は主張し、それに対し、改めて頼むと告げる神谷だった。
帝国航空再建案が何者かによって社員達に漏れてしまい…
神谷との話し合いの最中、社員達に、再建案がメールで漏れてしまうという問題が起きてしまう。そこには、上層部の待遇の削減の項目が記載されていなかった為、木滝は反発し、半沢に「もうあなたの話は聞かない」と言う。
銀行に戻った半沢に、開発投資銀行の谷川(西田尚美)が話を聞かせて欲しいと訪ねてくる。谷川は、帝国航空が再建する可能性はないと言い、政府に任せるべきだと主張。半沢が一緒に再建案を進めて欲しいと頼むと、谷川は、社内にいる不穏分子を突き止めない限りは同じことが起こると言うのだった。
半沢は、情報漏洩した人物の特定を瀬名(尾上松也)に頼んでいた。それによると、三重県にいる丸岡という人物のアドレスからメールが送られていたことが判明する。
再建案を漏らした犯人を突き詰めるため、三重に
半沢は早速三重県に向かい、瀬名に調べてもらった住所を訪ねた。そこは「丸岡商工」というオフィスがあり、社員らしき女性から、社長は今東京にいると聞かされてとんぼ返りすることとなった半沢。
聞かされたホテルに向かうと、そこでは帝国航空の財務担当役員である永田宏(山西惇)の兄・進政党の永田栄一のパーティーが行われており、国土交通大臣の白井(江口のりこ)や幹事長の箕部(柄本明)も出席していた。
永田が情報を漏らしたと考えた半沢は、帝国航空の財務部長・山久(石黒賢)に調査を依頼する。永田が丸岡商工を紹介し、多額の金が水増しして流れていることが判明する。
債権管理担当常務・紀本(段田安則)から呼び出された半沢は、永田が銀行にいた頃、兄への政治献金を不正に行っていた疑いがあったことを聞かされる。しかし決定的な証拠が無かった為、帝国航空への出向、という形で収めたのだった。
丸岡と組んで費用を水増ししていた永田を突き詰める半沢
社員達への説明会当日、永田の煽りも手伝って、反発を受ける半沢。だが半沢は、その場で丸岡商工のことを話し始めた。再建案が通れば、取引先である丸岡商工も切られることから、それを阻止する為に再建案を漏らした、と主張する半沢。
それに対し反論する永田だったが、帝国航空のハイヤー内で、丸岡(粟根まこと)と2人で乗っていた際のドライブレコーダーの映像が流れる。メールのことについて話している場面もあり、会場内は騒然とする。
それでもなお白状しない永田に、新たな映像を見せる半沢。そこには、丸岡が乗るハイヤーに乗り込み、水増し問題について言及する半沢の姿が。更に木滝も乗り込んできて、ついに、水増しを捜査していたのが永田であると白状する丸岡。
メールを漏洩したのも、永田に頼まれて丸岡が行い、更には水増しした中から永田の兄への政治献金が流れていたことも判明するのだった。
帝国航空の債権放棄を要求するタスクフォースに対し、半沢は断固拒否する
政府直属の再建検討チームである帝国航空タスクフォースのリーダー・乃原(筒井道隆)に呼び出された半沢は、白井の会見通り債権放棄を検討するよう要求される。しかし、既に回答は決まっていると言い、債権放棄を拒否すると断言する半沢であった。こうして、政府vs半沢達銀行の熾烈な戦いが、いよいよ幕を開けたのであった。
(2020年8月16日放送)