電脳の秘密を探るため玉置と接触する半沢。しかし玉置はなぜか消極的で…

半沢(堺雅人)と部下・森山(賀来賢人)は、電脳雑伎集団(電脳)の財務部長であり、電脳電設の前身であるゼネラル電設の元常務であった玉置(今井明彦)と面会し、話を聞こうとしていた。

しかし玉置は電脳の社長・平山夫妻(土田英生・南野陽子)の差し金により、既に電脳を退職しており、その後電脳電設へ雲隠れしていた。このことで、電脳電設に大きな秘密があることを認識した半沢は、直接電脳電設を訪れ、玉置を見つけ出した。

ところが玉置は、自分達の強みの全てである特許の権利を電脳に握られていることから、真実を打ち明けようとしない。しかし半沢は、電脳が何らかの理由で経営困難な状況になる場合、特許を買い戻せるということが分かった。

そこで、電脳が経営困難な状況に陥り、特許権を買い戻す見通しが立ち、更に、特許権を買い戻す為の新たな投資家を確保できれば、玉置も安心して真実を打ち明けることができる、と判断した半沢は、セントラル証券総力を上げて新たな投資家探しを行う。

電脳電設のための投資案件見つけるも、伊佐山に潰される

その結果、電脳電設の特許に興味を示す新たな企業、浜畑電子が出てきた。しかし伊佐山(市川猿之助)の妨害により、投資案件を白紙にされてしまう。この一連の流れから電脳こそが一番の悪党であると判断した半沢は、東京中央銀行が電脳の秘密を知らないまま500億円の追加融資を行ってしまえば、大きな損害を受けると判断し、伊佐山にそれを伝えようとする。

しかし、当の伊佐山は半沢に会おうともしない。半沢は、代わりに会いに来た伊佐山の部下の諸田(池田成志)に、電脳の経営状況に不審な点があり、電脳とゼネラル電設との関係性について調べるよう依頼するメモを渡す。

ところがその後の動きがないことから、大和田(香川照之)か、副頭取の三笠(古田新太)のどちらかが電脳と癒着関係にあり、ゼネラル電設の調査を止めさせたのではと推測する半沢だった。

伊佐山に裏切られた大和田に、自分と手を組むよう提案する半沢

そんなある日、情報通の渡真利(及川光博)から、伊佐山が大和田に呼び出されていたことを聞かされた半沢。話の内容は、常務を退任するはずだった藤田が退任を取り消したことや、帝国航空の案件に自分の名前はなく、伊佐山の名前はあったことを咎めるものだった。伊佐山に裏切られたと怒る大和田だったが、大和田が半沢に土下座をしたせいで自分は泥水を飲まされたのだと伊佐山は言い返す。

半沢は、大和田が車で帰ろうとしているところへ会いに行き、翌日開かれる役員会で、電脳への500億円の追加融資を止めて欲しいと頼む。大和田は「死んでも嫌だね！」と捨て台詞を吐き、車で走り去ろうとするが、半沢は車を制止させ、見返す鍵を握っていると大和田に告げる。だが、結局大和田は去ってしまうのだった。

電脳への追加融資についての役員会。そこに現れたのは…

そして、翌日。役員会の日、電脳への追加融資について説明する伊佐山と三笠だが、大和田が採決を制止した。そして役員会の場に呼んだのは…なんと、半沢だった。

前日、車で立ち去ろうとした大和田だったが、戻ってきて半沢の話を聞き、半沢と手を組んだのである。

頭取の了承も得て、追加融資の稟議書の欠陥について話し始める半沢。ゼネラル電設のことや、電脳が銀行に調べられたくない、あることに触れる半沢。そのあることとは、「粉飾」だと言う。赤字を抱えていた電脳は、ゼネラル産業に架空の売上を計上して赤字を隠していたのだった。その裏付けは、玉置から取れていた。

大和田に話をつけさせて、当初の予定通り浜畑電子から投資を受けることが決定した玉置。電脳の不正を暴けば、特許を取り返すこともできる、と言う半沢。その言葉を聞き、玉置は半沢に、電脳の裏帳簿のコピーを渡したのである。そして、それによると、電脳は50億円以上の赤字を抱えていた。

ついに電脳の粉飾が明るみに。そして電脳と癒着関係にあったのは…

半沢の話を聞いた三笠は、突然手のひらを返したように伊佐山を責める。そして伊佐山に、半沢に詫びるよう強制する。更に、半沢が諸田に渡したメモについて触れると、諸田は、三笠がそのメモを受け取ったと告白。

時を同じくして、電脳の平山夫妻を訪ねていた森山は、裏帳簿のコピーを見せて詰め寄っていた。そして、玉置から聞いた場所に、本物の帳簿も見つけた森山。その裏帳簿にあった個人的な支出に対して森山が平山夫妻に追及し、三笠の個人的な資金として用立てたことが判明。それも、銀行から融資を取り付けるとの約束の為だったと言う平山。

その後、諸田と共にセントラルに戻った半沢は、諸田に、皆の前で謝罪するよう命令する。諸田は、仕方なく頭を下げた。電脳に調査が入る為、これまでの融資分を取り返すべく、人材を送り込むことになる。

Spiralに誘われた森山。出した答えは…

一方Spiralでは、一度退職した加納(井上芳雄)と清田(加藤啓)が戻ることになったと森山に報告する社長の瀬名(尾上松也)は、森山に、Spiralの財務担当として来て欲しいと誘う。しかし森山は、今の仕事が面白くなってきたと、断る。

電脳には、三笠と伊佐山、そして諸田が出向することとなり、半沢は東京中央銀行の花形である、営業第二部の次長として栄転することになった。

ついに銀行に戻った半沢。しかし任された案件は、国との戦いになるものだった…

中野渡頭取(北大路欣也)のもとを訪れた半沢は、銀行への辞令と共に、帝国航空への再建案件を任されることになる。その後、国土交通省の大臣に任命された白井亜希子(江口のりこ)によって帝国航空の再建案として、銀行に70%の債権カットが打ち立てられるのだった。

見事銀行に返り咲いた半沢だが、復帰早々、電脳以上に大変な国家との戦いの幕が切って下ろされることとなった。

（2020年8月9日放送）