助けられたことで、桑野への恋心が芽生えたみちる
先日のストーカー騒動で、桑野(阿部寛)に助けられたみちる(国仲涼子)は、桑野のことが気になる存在になっていた。そして、自身の想いを伝えたつもりだったが、それは桑野へ向けられたものではなく、ケンへ向けられたものだと勘違いした桑野。それを夏美(夏川結衣)から聞いたみちるは、夏美に、自分の気持ちを伝えて欲しいと頼む。そして、一度はそれを桑野に伝えようとした夏美だったが、「やっぱり自分で言うべきだと思う。本当の気持ちなら。」とみちるに言う。
みちるは桑野を部屋に呼び、自分の想いを伝えようとするが結局できず、後からやって来た夏美と桑野は、いつものように口喧嘩を始め、みちるは一人取り残されたような形になってしまう。みちるは怒ってしまい、二人に帰るように言う。後日、夏美と二人で会うみちる。みちるは、一度は桑野が好きだと思ったが、やはり女心の分からない人は自分には無理だと夏美に伝える。そして、夏美が桑野のことを好きなことに気付いたみちるは、夏美に、気持ちを桑野へ伝えるよう促す。
そして、みちるが叔父のアメリカ赴任中の間、借りていたマンションは、叔父の帰国が決まった為、みちるは引っ越しすることに。桑野は、餞別として、手作りのキュウリの模型をケンに、ケンの模型をみちるにプレゼントした。去り際、タクシーから「桑野さんも頑張れー!」と叫ぶみちる。桑野は、ひとり「何を?」と呟く。
桑野への気持ちを伝える決心をした夏美
そして、桑野への想いを確信した夏美は、桑野に「家を作ってほしい」と言う。桑野の皮肉な物言いでいつも会話がぶつかってしまう2人。「私達の会話って、キャッチボールではなくて、ドッジボールばかりだった気がします。相手に当てて終わり」「私は、キャッチボールがしてみたいです。あなたと」そう、桑野に告げる夏美。「ボールは投げました。」と言い、去って行く夏美。
夏美の言葉を受け設計を始める桑野だが、そこで夏美への想いに気づき…
夏美の言葉を受けた桑野は、夏美が口にした家の設計に取り掛かる。そして、後日夏美のもとを訪れた桑野。「キャッチボールをしに来ました」と告げる。しかし、一晩中寝ずにずっと夏美の家を考えていたのだが、どうしてもできなかった。「僕は今まで、人の家作りをしてきた。でも、自分や自分の大事に思ってる人の住む家を設計するのはできなかった。どうしてもイメージできなくて」と夏美に告げる。そして、戸惑う夏美に「あなたと出会って、話し相手がいつも傍にいるのもいいのかな、って。要するに僕は、あなたが…好きなんじゃないかな。駄目ですか?僕じゃ」そう告げる桑野。今まで散々憎まれ口ばかり叩いてきた桑野の、初めての素直な言葉に、夏美は涙をこぼし「いい…かもしれません」と答えた。知り合ってから今までずっとぶつかり合ってきた2人の想いがようやく通じ合ったかのように思えたが、桑野は「結果的には結婚できないんですけどね」と口にする。
話が見えなくなった夏美に対し、「自分が自分の大事な人と暮らす家のイメージが沸かないと結婚できない」と持論を展開する桑野に、「結局あなたは自分のことばかりじゃないですか!もう知りません!」と怒って出て行ってしまう夏美。桑野は、なぜ夏美が怒ったのか分かっていなかった。
そして夜、買い物帰りの夏美と桑野が遭遇する。夕飯に、ロールキャベツを作ると言う夏美に、桑野は「僕の家に圧力鍋、ありますよ。ロールキャべツなら、10分でできる。」と言う。その言葉を汲んで、「もしかして、家に来いって言ってますか?」と尋ねる夏美。「あなたがどうしてもって言うなら…」と、変わらず不器用なやりとりを繰り返す2人だったが、「じゃあ、来て下さい。どうしても。」と不器用に誘う桑野に、夏美は笑顔で「はい。」と答える。
そして、桑野の自宅には、完成した2人の家の模型が置かれていた。(fin.)
(2006年9月19日放送 )