父親の法事の場で、結婚していないことに散々嫌味を言われる桑野
父親の三回忌に出席する為、慣れないネクタイの結び方に悪戦苦闘する桑野(阿部寛)。
ようやく家を出ると、廊下で遭遇したみちる(国仲涼子)に、三回忌はまだ黒なのではと、グレーのネクタイを指摘される。
法事の席では、親戚達から散々結婚の話をされ、桑野は終始愛想笑いをしてごまかす。
それにうんざりして早々に仕事に戻る桑野。
二世帯住宅を希望するあるクライアントと打合せをする桑野。
親世代と子世代の意見が割れるのを見て、「結婚なんかしたら相手の親や親戚との付き合いが単純計算で倍に増える」と、部下の英治(塚本高史)に話す。
一方、摩耶(高島礼子)は、良い嫁を演じるのも楽しそうだと言い、すかさず桑野に姑を毒殺しそうな嫁だと言われてしまう。
夏美の父が上京?また縁談を持ち掛けに来た…?
夏バテ気味の桑野は、夏美(夏川結衣)の診察を終え、ロビーで座っていた。
そこへ夏美が現れると、突然、桑野の隣に座っていた初老の男性が立ち上がる。
男性は「お前に話しがあって来た」と言うが、夏美はその男性とは話はしまいと、「検査結果の説明がある」と桑野に嘘をつき、桑野の手を引きその場を離れる。
その男性は、夏美の父親・康雄(竜雷太)なのであった。康雄は、上京して夏美のもとを訪れていたのだった。
しかし夏美は、康雄が見合い話を持ってきたと思い込み、逃げたのだった。
桑野がコンビニでビールを買おうとすると、そこに康雄が現れ「病人が酒を飲んではいけない」と説教する。
その後、自動販売機の前でも酒を購入するのを康雄に阻止された桑野は、自分は病人ではなく、夏美に協力しただけだと真相を明かす。
桑野と夏美が知り合いだと知った康雄は、夏美と話せるよう、取り計らって欲しいと桑野に頼み込む。
仕方なく桑野は、翌朝、夏美に誘いの電話をする。
戸惑いながらも少し期待しつつ夏美が待ち合わせ場所に行くと、そこに康雄が現れた。
自分に見合い話をする為に、2人して結託して回りくどいことを…と呆れる夏美。
結局、親子の会話はうまくいかなかった。
その後、再び桑野の前に現れた康雄は、夏美に伝えたい話を口にした。
ある日、桑野は食あたりの症状を訴え、夏美の診察を受けていた。
原因は、みちるにおすそ分けにもらった肉まんだったことに思い当たった。
冷蔵庫に入れずに常温で保管していたものを食べてしまったのだ。
しかも、それを康雄も食べていた。
上京の本当の理由は…頑固な夏美の父と偏屈な桑野
そのことを知った夏美は心配になり、桑野から康雄の滞在先のホテルを聞き、往診に向かう。案の定、腹痛を訴えていたが無事だった。
その部屋で、結婚式のパンフレットを目にした夏美は呆れるが、そこで夏美は、康雄の上京の理由は、夏美の縁談話ではなく康雄自身の再婚であったことを知る。
誤解がようやく解け、父親の再婚を祝福する夏美。
そして、父親の結婚式に参列した夏美は、康雄から預かった引き出物を桑野に手渡すが、「なんで二回も結婚したいのか分からないなあ」と、相変わらず結婚には否定的な桑野であった。
そして、康雄のような頑固でも、桑野のような偏屈でもない、普通の人と縁ができることを待つと心に決める夏美なのであった。
(2006年8月15日放送)