新たな買収防衛策として、foxの逆買収をSpiral社長の瀬名に提案する半沢
ホワイトナイトであるfox社長・郷田(戸次重幸)の罠で、一気に買収を成立させることには失敗したが、電脳雑伎団(電脳)は既にSpiral株の42%を保持しており、電脳側の優勢は変わらず、買収成立は時間の問題となっていた。
そんな中で、半沢(堺雅人)と部下の森山(賀来賢人)は、新たな防衛策として、foxの逆買収を瀬名(尾上松也)に提案する。
foxが投資失敗による巨額損失を出した、という記事が掲載され、それによってfoxの株価は大幅に値を下げた。買収可能額までfoxの株価が下がったことを受けて、瀬名は、foxを買収する旨の記者会見を開く。これを見た伊佐山(市川猿之助)は、半沢の狙いを探ろうとする。
先日のfoxの記事は、半沢がリークしたものだと見抜いていた半沢の同僚で情報通の渡真利(及川光博)は、「あの記事を出すには、foxの経営状況報告書を手に入れなければできない。なんで俺に頼まなかった」と半沢を問い詰めるが、「ばれたらお前の首が飛ぶ。親友のお前にそんなこと頼めるか」と言う半沢。これは、半沢の大学時代の同期で白水銀行に勤めている、油山(木下隆行)から秘密裏に入手したものであった。
突如、東京セントラル証券に証券取引監視委員会の査察が。その統括はなんと半沢の因縁の…
ある日、東京セントラル証券(セントラル)に突如、証券取引等監視委員会の査察が入る。疎開資料の対応を迫られるセントラルの社員達であったが、半沢が持つfoxの買収計画書と、foxの株価下落の原因となったfoxの内部資料については、半沢と、セントラル社長の岡(益岡徹)だけが知っているという、クラウド上の隠し部屋に退避させる。
すると監視委員会統括の声を聞いて、顔色を変える半沢。それもそのはず、その統括とは、半沢にとっての宿敵とも言える、黒崎(片岡愛之助)だったのだ。「お久しぶりねえ」と半沢に声を掛ける黒崎。
調査が始まり、社内が騒然とする中、早くも調査のことがメディアで記事になってしまい、Spiralの株価が急落し始める。「このままだと、電脳に買い占められるのも、時間の問題。ご愁傷様。」と黒崎は言い、半沢のノートPCを調べさせる。
森山と瀬名に、電話で状況を説明する半沢だったが、別室でPCを調べる黒崎が、窓ガラス越しにメモをちらつかせるのを見せる。そのメモには隠し部屋への入り方の手順が書かれてあった。黒崎が隠し部屋の存在を知った上で、査察に乗り込んできたのだということを悟る半沢。
もしfoxの内部資料の存在がばれてしまえば、セントラルは営業停止処分となり、買収防衛策も頓挫してしまう。それを恐れた瀬名は、セントラルのシステム開発をした自社の社員、高坂(吉沢亮)に、ハッキングをして資料の削除をするよう命じる。監視委員会がファイルを見つけるのが先か、高坂が外部からサーバー内のファイルを削除するのが先か、というスピード勝負になる。
高坂vs黒崎の戦いは、黒崎がフォルダのパスワードを解析してしまい、あわやというところまでいくのだが、ギリギリのところで高坂の削除処理が完了し、高坂の勝利に、スパイラルの社内は大歓声に包まれる。
しかし今度は、岡がシュレッダーにかけた計画書のコピーが復元されてしまい、半沢の計画の中身が黒崎にばれてしまう。
計画書が復元されピンチに!そこに現れたのはなんと…
foxの巨額損失について、マスコミにリークした情報の元となった、foxの経営状況報告書は違法に入手した物だと、黒崎は半沢に詰め寄る。
ところが、そこにfoxの郷田が現れ、foxの巨額損失に関する情報は、友好的合併をするにあたって、foxが予めSpiralとセントラルに伝えた情報であって、それを彼らがどう使おうが問題はないと半沢を擁護する。これは、半沢の指示で、森山が瀬名と郷田を説得した結果であった。
「銀行の誰かさんの告げ口でここに来たのではありませんか?」と半沢から反撃を受けた黒崎は、あっさりと帰って行くのであった。
Spiralとfoxの合同会見にIT界の大物が登場。Spiralの株価は気上昇するも…
一方、Spiralの株価が下がってきたことで、電脳によるSpiral株の取得率は48%と過半数に迫り、買収成功間違いなしと、沸き立つ伊佐山と東京中央銀行証券部の面々だった。
しかしそのとき、Spiralとfoxの合同会見が行われ友好的合併が発表された。更に、海外のIT界の超大物による出資も発表され、その額は、少なくとも3億ドルというものだった。これにより、Spiralの株価が一気に跳ね上がる。こうして、半沢達は見事、電脳と銀行連合の資金力に対し、知恵で勝負して打ち勝つことができた。
しかしその夜、渡真利からの情報で、東京中央銀行が電脳のSpiral買収の為に、500億円の追加融資を決定したと知った半沢。
Spiralとfoxの会見後、銀行内では、半沢達の作戦に敗れた副頭取の三笠(古田新太)が銀行の面子をかけ、渋る頭取(北大路欣也)を説き伏せ、何としてでも追加融資を通そうとするのであった。
そこで三笠は、多くの取締役を抱き込んでいる大和田に頭を下げ、懇願するだけでなく、次期常務へと推薦することを約束する。大和田はその提案を受け入れ、500億円の追加融資が決定した。
これを知った半沢は意気消沈するが、弱者が強者に勝つ為の戦法として、相手、つまり東京中央銀行の隙を探ることを考え始める。相手の隙を探り、知恵で勝負する半沢。銀行への逆襲の行方は、どうなっていくのか…
(2020年8月2日放送)